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緩和ケア病棟での花火大会
みさと健和病院健和病院緩和ケア病棟では、四季折々にいろいろなイベントに取組み患者様やご家族と一緒に思い出つくりをしています。今回は和ケア病棟で取り組まれた花火大会の様子をお届けします。
当日はボランディアも集まりました。
栄養課も協力して屋台も出ます。
こんなきれいなゼリーがありました。
緩和ケア病棟は7階にあります。花火もこんなにきれいにみることができます。
担当した緩和ケア病棟の横小路博美看護師より思いを語っていただきました。
70歳の肝細胞癌の患者様のこと
夜間せん妄もあり昼夜落ち着かず転倒・転落のリスクが高いため、ベットの下に
マットを敷いてお座敷ベットを用意し、奥様が付き添いながら経過をみていた。
アルコールを好み、入院前から昼夜問わずビールを飲酒していたため落ち着かな
いときや本人が希望されたときには、コップ一杯にビールを注ぎ、自宅にいると
きと同じように対応していた。
意識レベルが低下していき最期のときを迎える段階となった頃、恒例の花火大会
の日を迎えた。
緩和ケア病棟では、花火大会イベントを栄養課と協力して行っている。
ご家族と共に軽食を食べながら花火を観賞し屋台の雰囲気を感じたり、はっぴを
着てスタッフやご家族と記念撮影を行いながら楽しんだ。
動くことのできる患者様は庭園からの花火観賞。
花火の音を感じながら楽しいひと時を過ごし、動くことのできない患者様はベット
ごと移動してロビーから花火を観賞した。
この日ばかりはお孫さんやご家族との談笑も響き、どの患者様も穏やかに素敵な
笑顔をみせていた。たとえ状態が悪く意識がはっきりしていない患者様であっても、
ご家族にとっては残された大切な時間を過ごすことのできる貴重なひとときである。
毎年毎年この花火大会ではドラマがある。ある患者様は、お孫さんと夜空を見上げ
ながら「来年の花火大会の日にはお星様を見て、じいじを思い出してね!」と語った
り、小さなお子様と一緒に写真に写る最期の思い出の一枚になったご家族など、ひと
つひとつの思い出の時間をスタッフとして一緒に共有できることはうれしいことでも
ある。また、そこから学びえるものもとても大きい。
緩和ケア病棟では残された時間を本人らしく安楽に過ごし満足へとつながる看護の提
供ができるように多職種と共に日々カンファレンスを行いながら取り組んでいる。
この男性は、花火大会の終えた翌朝に他界された。
数日後、奥様が挨拶にみえ「最後の日に花火大会の写真入りうちわをプレゼントされ
とても良い思い出になった、この病院に入院して看取ることができて本当によかった」
と、涙を流しながら喜ばれ、感謝していた。
ご本人の今までの過ごされてきた環境や生き方などしっかりと背景を捉えた中で、
その人らしい過ごし方の援助ができることが大切だと感じる。
緩和ケア病棟では四季に合わせたイベントを開催しているためスタッフ一同頑張って
取り組んでいきたいと思っている。
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